眼瞼下垂手術
眼瞼下垂
まぶたが下がって視野が狭くなる眼瞼下垂に対して、まぶたを持ち上げる筋(挙筋腱膜)を短縮・前転して開瞼を改善する手術。所要時間は片眼30分〜1時間程度。局所麻酔で行い、術中に患者に目を開けてもらって左右差を確認するのが特徴。
ここは要注意
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- 術中に患者が目を開ける場面がある。そのタイミングで器械を眼の近くに置かない。
- 覚醒下では会話がすべて聞こえる。仕上がりや左右差に関する不用意な発言をしない。
- マーキングが消えると左右差の調整ができなくなる。消毒時に擦らない。
- 術後の急激な腫脹と視力低下は球後血腫のサイン。緊急なので観察ポイントを申し送る。
体位・麻酔・皮膚消毒
体位
仰臥位。術中に上半身を軽く起こして左右差を確認することがある。頭部を安定させる。
麻酔
局所麻酔が基本。術中に患者へ「目を開けてください」と指示するため、深い鎮静は行わない。患者は会話が聞こえている。
皮膚消毒
眼周囲の皮膚。消毒液が眼に入らないよう保護する。両眼を手術することが多い。
必要物品・器械
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基本セット
- 形成外科・眼形成用の極細セット(小剪刀、有鉤鑷子、モスキート、細い持針器)
特殊器械
- 眼科用の細いバイポーラ
- 眼球保護用のコンタクトシェル
- 皮膚マーキング用ペンとキャリパー(左右差の計測に必須)
- 拡大鏡(ルーペ)
ディスポーザブル製品
- 極細の縫合糸(6-0、7-0)
- 局所麻酔薬(血管収縮薬入り)
- 冷却用のアイスパック(術後の腫れ対策)
- 皮膚接合材
器械出し看護師のポイント
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- 左右差の確認のため、術中に患者に目を開けてもらう場面がある。その間は器械を眼から離し、静かに待つ。
- マーキングは手術の設計図。消毒や拭き取りで消さないよう注意する。
- 眼球保護用のシェルを使う場合、装着と外すタイミングを術者と確認する。
- 極細の糸を多数使う。針のカウントを1本ずつ確実に行う。
- 出血が視野を妨げやすい部位。細いバイポーラと綿棒をすぐ使えるようにする。
- 左右で切除量・前転量が違う。左右の記録と器械を明確に分ける。
外回り看護師のポイント
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- 局所麻酔で患者が覚醒し、術中に協力してもらう手術。声かけと説明を丁寧に行い、緊張を和らげる。
- 術中に上半身を起こす場合は、ベッド操作の前に固定とラインを確認する。
- 血管収縮薬入りの局所麻酔薬を使用する。総量を把握し、血圧上昇・頻脈に注意する。
- 整容性への期待が高い手術。仕上がりに関する会話は術者に委ね、看護師は安心できる声かけを担う。
- 術後は強く腫れる。冷却の方法と、腫れが引くまでの期間を説明できるよう把握する。
- 予測される合併症:左右差、過矯正・低矯正、兎眼(目が閉じにくい)、血腫、ドライアイ。
緊急時の対応
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- 球後血腫(急激な腫脹・眼球突出・視力低下・強い痛み):失明のリスクがある緊急事態。直ちに報告し、開創・減圧の準備をする。
- 局所麻酔薬中毒(口周囲のしびれ、耳鳴り、痙攣):投与を中止し、脂肪乳剤と救急カートを準備する。
- 血管迷走神経反射(気分不良・徐脈):覚醒下手術で起こりやすい。下肢挙上と輸液の準備をする。
- 術中の出血では細いバイポーラと圧迫用の綿を速やかに追加する。
確認先・参考資料6
このページの本文は特定の文献を書き写したものではないため、文ごとの一次出典はありません。下記は記述が正しいかを確かめるための公的資料です。実際の手順は必ず自施設の手順書と指導者の指示を優先してください。
- 手術医療の実践ガイドライン日本手術医学会手術室の運用、清潔操作、手術体位、器械・機器の取り扱い、医療安全
- 指針・ガイドライン(安全な麻酔のためのモニター指針・気道管理ガイドラインなど)日本麻酔科学会麻酔方法、術中モニタリング、気道管理、筋弛緩モニタリング
- 手術看護業務基準ほか学会刊行物日本手術看護学会器械出し・外回りの業務基準、体位固定、器械カウント、申し送り
- 消化器外科SSI予防のための周術期管理ガイドライン日本外科感染症学会皮膚消毒、予防的抗菌薬の投与と追加、手術部位感染(SSI)の予防
- 褥瘡予防・管理ガイドライン日本褥瘡学会術中の体圧分散・除圧、褥瘡と皮膚障害の予防
- Mindsガイドラインライブラリ日本医療機能評価機構各診療科の診療ガイドラインの横断検索(学会公式版の所在確認)
リンクは2026年8月4日時点で実在を確認したものです。