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形成外科手外科

屈筋腱縫合

手指屈筋腱縫合術

切創などで切れた手指の屈筋腱を縫い合わせる手術。所要時間は1〜2時間程度。腱が縮んで手のひらの奥に引っ込んでいるため探し出す必要があり、神経・血管の損傷を合併していることも多い。術後のリハビリが結果を大きく左右する。

ここは要注意!

  • 縫合糸の種類(コア用と周囲用)を間違えると強度が足りず再断裂する。確認を徹底する。
  • 術後の固定肢位を間違えると縫合部に張力がかかり再断裂する。角度を正確に申し送る。
  • 汚染創では感染のリスクが高い。洗浄を十分に行う時間を確保する。
  • 「手を使いたい」患者が多く、自己判断で固定を外すことがある。指導内容を申し送る。

体位・麻酔・皮膚消毒

体位

仰臥位+患側上肢を手台に外転・回外位で固定(外転90度以内)。ターニケットを上腕に巻く。

麻酔

腕神経叢ブロックまたは全身麻酔。緊急手術(外傷)となることが多い。

皮膚消毒

患側の上腕(ターニケット下縁)〜手指。汚染創では洗浄を十分に行ってから消毒する。

必要物品・器械

基本セット

  • 手外科セット(極細の剪刀、有鉤鑷子、モスキート、マイクロ持針器)

特殊器械

  • 腱把持鉗子、腱通し(テンドンパッサー)
  • マイクロ器械(神経・血管の修復を伴う場合)
  • 手術用顕微鏡またはルーペ
  • ターニケットと加圧装置

ディスポーザブル製品

  • 腱縫合用の糸(コア縫合用の太い糸と、周囲縫合用の細い糸)
  • 神経・血管縫合用の極細糸(8-0、9-0など)
  • 洗浄用生食(汚染創では大量に)
  • シーネ・装具材料(術後は屈曲位で固定する)

器械出し看護師のポイント

  1. 腱縫合には「コア縫合用の太い糸」と「周囲縫合用の細い糸」の2種類が必要。両方を準備し、混同しない。

  2. 縮んで引っ込んだ腱を探し出す操作に時間がかかる。腱通しと細い鉗子をすぐ渡せるようにする。

  3. 神経・血管の損傷を合併していることが多い。マイクロ器械と極細糸を待機させておく。

  4. 腱を鉗子で強く挟むと組織が傷み、癒着の原因になる。術者の指示に従って器械を選ぶ。

  5. 外傷の緊急手術が多い。汚染創では洗浄用の生食を大量に用意する。

  6. 術後の固定肢位(屈曲位)でシーネを当てる。材料を閉創前に準備しておく。

外回り看護師のポイント

  1. 外傷の緊急手術が多い。受傷時刻、受傷機転、汚染の程度、破傷風の予防接種歴を確認する。

  2. ターニケットの位置・圧・開始時刻を記録し、駆血時間を管理する。

  3. 腕神経叢ブロックのみの場合、患者は覚醒している。外傷直後で不安が強いため声かけを丁寧に。

  4. 術後のリハビリ(早期運動療法)が結果を左右する。固定肢位と開始時期を病棟・リハビリへ正確に申し送る。

  5. 指の血流(色・温度・毛細血管再充満)の観察方法を申し送る。

  6. 予測される合併症:腱の再断裂、癒着による可動域制限、神経障害、感染。

緊急時の対応

  1. 神経・血管の損傷が判明したら、マイクロ器械・極細糸・顕微鏡を速やかに手配する。手術時間が大幅に延びる。

  2. 駆血解除後に指の血流が戻らない場合は、血管損傷を疑って直ちに報告する。

  3. 汚染が高度な場合は、洗浄物品を大幅に追加し、一期的縫合を見送る判断に備える。

  4. 局所麻酔薬中毒(ブロック使用時)の初期症状に注意し、脂肪乳剤の場所を確認しておく。

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今日もおつかれさま。ひとつ覚えたら、明日はもう少しラクになります。