胸腔鏡下肺嚢胞切除術(自然気胸)
気胸手術
自然気胸に対して、破れた肺嚢胞(ブラ)を胸腔鏡下に切除し、再発予防の処置を加える手術。若い男性に多く、所要時間は1〜1.5時間程度。緊急で行われることもある。
ここは要注意
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- 緊張性気胸は緊急事態。搬入前から胸腔ドレーンの状態を確認しておく。
- 肺を強く把持すると新たな損傷を作る。器械の選択に注意する。
- ドレーンのクランプは原則行わない。搬送時の取り扱いを誤ると緊張性気胸を起こす。
- 若年でも喫煙歴や体格から再発リスクが高い。術後指導につながる情報を申し送る。
体位・麻酔・皮膚消毒
体位
側臥位(患側が上)。腋窩枕と下側下肢の除圧を確実に。上肢は支持台で保持する。
麻酔
全身麻酔+分離肺換気。術側の肺を虚脱させて視野を作る。
皮膚消毒
患側の腋窩を中心に、頸部下〜腸骨稜まで広く消毒する。
必要物品・器械
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基本セット
- 開胸基本セット(待機)
- 長鑷子・長剪刀・持針器
特殊器械
- 胸腔鏡・カメラヘッド・光源ケーブル
- 自動縫合器(肺実質用)+カートリッジ
- 肺把持鉗子(鈍的なリング鉗子)
- 胸膜擦過用の器具(再発予防の胸膜癒着術を行う場合)
ディスポーザブル製品
- ステープラーカートリッジ
- 被覆材(吸収性補強材)やフィブリン糊(断端の補強)
- 胸腔ドレーンと持続吸引システム
- 洗浄用温生食(エアリークテスト用)
- 胸膜癒着用の薬剤(使用する場合)
器械出し看護師のポイント
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- ブラ(嚢胞)は薄く破れやすい。把持は最小限にし、鈍的な鉗子を使う。
- ステープラーで切離した断端からのエアリークが問題になる。補強材やフィブリン糊をすぐ出せるようにする。
- エアリークテストでは温生食を素早く大量に供給する。気泡の位置を術者と一緒に見る。
- 胸膜癒着術を行う場合は薬剤や擦過用のガーゼを準備し、使用量を記録する。
- 胸腔ドレーンの留置は最後の重要工程。ドレーンの太さと接続を確認しておく。
- 若い患者が多く、傷跡への配慮がある。閉創材料を確認しておく。
外回り看護師のポイント
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- 緊急手術になることがある。胸腔ドレーンがすでに入っている患者では、搬送中のドレーン管理に注意する。
- 分離肺換気のため、体位変換後のチューブ位置確認を麻酔科が行う。妨げないようにする。
- 若年患者では術後の疼痛と再発への不安が大きい。声かけと術後説明を丁寧に。
- 側臥位の固定と除圧を確実に行う。若くても神経障害は起きる。
- 胸腔ドレーンの吸引圧、エアリークの有無、排液量を病棟へ正確に申し送る。
- 予測される合併症:エアリーク遷延、再発、疼痛、まれに出血。
緊急時の対応
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- 緊張性気胸(血圧低下・頸静脈怒張・呼吸困難):直ちに報告し、胸腔穿刺・ドレーン開放の準備をする。
- 術中の大量エアリークでは換気が維持できなくなる。麻酔科へ即座に伝え、対応を待つ。
- 出血時は開胸移行に備え、開胸セットと吸引の追加を手配する。
- 搬送中のドレーントラブル(外れ・接続不良)に備え、予備の接続器具と鉗子を携行する。
確認先・参考資料6
このページの本文は特定の文献を書き写したものではないため、文ごとの一次出典はありません。下記は記述が正しいかを確かめるための公的資料です。実際の手順は必ず自施設の手順書と指導者の指示を優先してください。
- 手術医療の実践ガイドライン日本手術医学会手術室の運用、清潔操作、手術体位、器械・機器の取り扱い、医療安全
- 指針・ガイドライン(安全な麻酔のためのモニター指針・気道管理ガイドラインなど)日本麻酔科学会麻酔方法、術中モニタリング、気道管理、筋弛緩モニタリング
- 手術看護業務基準ほか学会刊行物日本手術看護学会器械出し・外回りの業務基準、体位固定、器械カウント、申し送り
- 消化器外科SSI予防のための周術期管理ガイドライン日本外科感染症学会皮膚消毒、予防的抗菌薬の投与と追加、手術部位感染(SSI)の予防
- 褥瘡予防・管理ガイドライン日本褥瘡学会術中の体圧分散・除圧、褥瘡と皮膚障害の予防
- Mindsガイドラインライブラリ日本医療機能評価機構各診療科の診療ガイドラインの横断検索(学会公式版の所在確認)
リンクは2026年8月4日時点で実在を確認したものです。