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眼科後眼部

PPV

硝子体手術

網膜剥離、糖尿病網膜症、黄斑円孔などに対して、眼球内の硝子体を切除し、網膜の処置を行う手術。所要時間は1〜2時間程度。使用する機器と薬剤が多く、術後の体位保持の指導まで含めて看護の役割が大きい。

ここは要注意!

  • 眼内ガスの濃度を誤ると失明につながる。調製は必ず手順書とダブルチェックで行う。
  • ゲージの取り違えは器械が合わず手術が止まる。術前確認を必ず行う。
  • 術後の体位保持は治療の一部。「なんとなくうつ伏せ」ではなく、指示された角度と時間を正確に伝える。
  • ガス注入後の航空機搭乗は禁忌。説明漏れがないよう申し送りに明記する。

体位・麻酔・皮膚消毒

体位

仰臥位。長時間になるため頭部の安定と腰背部の除圧に配慮する。

麻酔

球後麻酔・テノン嚢下麻酔などの局所麻酔が中心。症例により全身麻酔。

皮膚消毒

眼周囲の皮膚と結膜嚢内をポビドンヨードで消毒する。

必要物品・器械

基本セット

  • 硝子体手術セット(極小の眼科用器械)

特殊器械

  • 手術用顕微鏡+広角観察システム
  • 硝子体切除装置(ビトレクトミーシステム)とカッター
  • 眼内内視鏡・眼内照明ファイバー
  • 眼内レーザー光凝固装置
  • トロカールカニューラ(23G・25G・27Gなど極細)

ディスポーザブル製品

  • 眼内タンポナーデ物質(空気、SF6・C3F8などのガス、シリコーンオイル)
  • 眼内染色剤(ブリリアントブルーなど)、トリアムシノロン
  • 灌流液(BSS)、粘弾性物質
  • レーザー保護フィルター(顕微鏡用)、保護眼鏡
  • 術後の眼帯・保護眼鏡、体位保持用の枕

器械出し看護師のポイント

  1. 使用するゲージ(23G/25G/27G)で器械が全て変わる。術者の使用ゲージを術前に確認して統一する。

  2. 眼内に入れる薬剤・染色剤・ガスは種類も濃度も多い。渡す前に必ず薬剤名と濃度を復唱する。

  3. タンポナーデ用ガスは濃度の調製を誤ると重大な合併症になる。調製手順を確認し、単独判断で作らない。

  4. 眼内レーザー使用時は顕微鏡の保護フィルターと室内の保護眼鏡を確認する。

  5. 器械はすべて極小で先端が繊細。落下・接触に細心の注意を払う。

  6. 手術の工程が多く長い。使用済みの器械を定位置に戻し、台の秩序を保つ。

外回り看護師のポイント

  1. 眼内に使用する薬剤・ガスの種類と濃度を記録する。ダブルチェックの体制を必ず作る。

  2. レーザー安全管理:室外表示、扉の管理、保護眼鏡の着用を確認する。

  3. 局所麻酔では患者が覚醒している。長時間の同一体位による腰背部痛に配慮し、声かけを続ける。

  4. 術後にガスやシリコーンオイルを入れた場合、うつ伏せなどの体位保持が数日必要になる。体位の指示を病棟と患者へ正確に伝える。

  5. ガスを入れた患者は航空機搭乗が禁忌になる。退院指導につながる情報として申し送る。

  6. 眼圧上昇による疼痛・悪心が術後に起きうる。観察ポイントを申し送る。

  7. 予測される合併症:眼圧上昇、白内障の進行、再剥離、眼内炎、出血。

緊急時の対応

  1. 術中の眼圧急上昇・駆逐性出血:直ちに創閉鎖の物品を渡し、応援を呼ぶ。

  2. 網膜裂孔の追加・網膜剥離の進行では、レーザーや追加のタンポナーデ物質を速やかに準備する。

  3. 局所麻酔中の迷走神経反射(徐脈・悪心・血圧低下):直ちに報告し、アトロピンなどの準備をする。

  4. 球後出血(球後麻酔の合併症)では眼球突出と眼圧上昇が起きる。減圧処置の準備を行う。

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今日もおつかれさま。ひとつ覚えたら、明日はもう少しラクになります。