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脳神経外科腫瘍

開頭腫瘍摘出

開頭腫瘍摘出術

脳腫瘍に対して開頭し、顕微鏡やナビゲーションを使って腫瘍を摘出する手術。所要時間は4〜8時間と非常に長い。ナビゲーション、神経モニタリング、術中迅速病理など多くの機器が関わり、外回りの段取り力が問われる。

ここは要注意!

  • 術中迅速病理の検体をホルマリンに入れてしまうと凍結標本が作れない。検体の扱いを必ず確認する。
  • コットノイドの遺残は重大事故。長時間手術で交代があるときこそカウントを厳密に。
  • 覚醒下手術では術野の会話が患者に丸聞こえ。病名・予後の話題は厳禁。
  • 長時間の同一体位は褥瘡と神経障害を生む。「固定したから終わり」ではなく術中も評価する。

体位・麻酔・皮膚消毒

体位

腫瘍の位置により仰臥位・側臥位・腹臥位・パークベンチ位など様々。3点ピン固定を使用する。長時間手術のため除圧を徹底する。

麻酔

全身麻酔(気管挿管)。覚醒下手術(言語野の近くの腫瘍)の場合は、術中に患者を起こして会話するため、特別な準備と静かな環境が必要。

皮膚消毒

剃毛部位を含む頭部。切開線を中心に広く消毒する。

必要物品・器械

基本セット

  • 開頭基本セット
  • 自動開創器、骨膜剥離子
  • メス・剪刀・持針器

特殊器械

  • 手術用顕微鏡(+滅菌ドレープ)
  • ニューロナビゲーション(術前画像の登録と参照フレーム)
  • 超音波吸引装置(CUSA)
  • 開頭用ドリル、高速ドリル
  • マイクロ器械一式、バイポーラ
  • 術中神経モニタリング(運動誘発電位など)、術中エコー
  • 5-ALA蛍光診断を行う場合の専用フィルター

ディスポーザブル製品

  • 止血材各種、フィブリン糊、人工硬膜
  • コットノイド(脳綿)各サイズ
  • 頭蓋骨固定用プレート・スクリュー
  • 術中迅速病理用の検体容器(ホルマリンに入れない)
  • ドレーン、洗浄用温生食(大量に)

器械出し看護師のポイント

  1. 4〜8時間の長時間手術。器械台の整理を保つことが、後半の効率と安全を決める。

  2. CUSA(超音波吸引装置)は先端が詰まりやすい。使用中の吸引・灌流の状態を確認し、詰まったらすぐ対応する。

  3. ナビゲーションのポインターは清潔野で扱う精密機器。落下・破損に注意する。

  4. 術中迅速病理の検体は「ホルマリンに入れない」。凍結標本にするため、乾かさずそのまま提出する。

  5. コットノイドの枚数管理は最重要。使用中の枚数を常に把握し、術者に渡した数を記録する。

  6. 止血材とフィブリン糊は繰り返し使う。切らさないよう補充を先回りする。

  7. 長時間で交代が入る。引き継ぐときは器械の配置、カウント数、使用中の材料を口頭で確実に伝える。

外回り看護師のポイント

  1. 機器が多い術式。顕微鏡・ナビゲーション・モニタリング・CUSAの搬入位置とケーブルの取り回しを事前に計画する。

  2. ナビゲーションの登録(レジストレーション)は手術開始前の重要な段取り。時間がかかることを見込む。

  3. 長時間手術:体位固定後の除圧確認に加え、術中も定期的に圧迫部位を評価し記録する。

  4. 術中迅速病理は結果が出るまで手術が待つ。提出から結果報告までの時間を把握し、術者に伝える。

  5. 覚醒下手術では術中に患者と会話する。室内の静粛、患者への声かけ役、言語検査の担当を事前に決める。

  6. 神経モニタリングの波形変化は術者へ即座に伝える。麻酔薬の種類にも影響されるため麻酔科と共有する。

  7. 出血量、尿量、体温、抗菌薬の追加投与を長時間にわたって管理する。記録の抜けに注意する。

  8. 予測される合併症:脳浮腫、痙攣、麻痺、出血。術後の神経学的観察のポイントを病棟へ申し送る。

緊急時の対応

  1. 急性脳腫脹:浸透圧利尿薬の追加、過換気の指示、外減圧(骨弁を戻さない)への変更に備える。骨弁の保存方法を確認しておく。

  2. 大量出血:吸引の追加、止血材の大量供給、輸血の手配を同時に進める。

  3. 神経モニタリングの波形低下は即報告。摘出を中断する判断につながる重要な情報。

  4. 覚醒下手術中の痙攣:冷却した生食を術野に用意し、抗痙攣薬を準備。患者の安全確保を最優先にする。

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今日もおつかれさま。ひとつ覚えたら、明日はもう少しラクになります。