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脳神経外科機能的脳神経外科

DBS

脳深部刺激術

パーキンソン病や本態性振戦に対して、脳の深部に細い電極を留置し、胸部に埋め込んだ刺激装置から電気刺激を送る手術。所要時間は4〜6時間程度。電極の位置を確かめるため、術中に患者を覚醒させて症状を確認することがある。

ここは要注意!

  • フレームやアークに触れて座標がずれると治療効果が失われる。近くを通るときも注意する。
  • 覚醒下では会話がすべて聞こえる。病状や予後に関わる話題を術野でしない。
  • デバイス感染は全システム抜去になる。清潔操作の妥協は許されない。
  • 術後のMRI制限は患者の今後の検査に影響する。記録と申し送りを確実に。

体位・麻酔・皮膚消毒

体位

仰臥位+定位脳手術用フレームで頭部を固定。フレーム装着後は頭部をまったく動かせない。長時間のため除圧を確実に。

麻酔

局所麻酔(覚醒下)で電極留置を行い、刺激装置の埋め込みは全身麻酔に切り替えることが多い。覚醒中は患者の協力が不可欠。

皮膚消毒

頭部(剃毛部)〜頸部〜前胸部まで一続きに消毒する。範囲が広い。

必要物品・器械

基本セット

  • 穿頭セット
  • 小開胸・皮下ポケット作成用の小手術セット
  • メス・剪刀・持針器

特殊器械

  • 定位脳手術用フレームとアーク、座標計算用のプランニング装置
  • 刺激電極(リード)、延長ケーブル、刺激装置(IPG)
  • 微小電極記録装置(脳の活動を確認しながら進める)
  • 穿頭用ドリル、皮下トンネラー
  • 術中の症状評価に使う道具(振戦の確認など)

ディスポーザブル製品

  • 電極・延長ケーブル・刺激装置(型番とロットを記録)
  • 止血材、ボーンワックス、頭蓋骨固定用のキャップ
  • 洗浄用生食、抗菌薬入り生食
  • 縫合糸各種

器械出し看護師のポイント

  1. 定位座標のずれは治療効果を左右する。フレームやアークに不用意に触れて動かさない。

  2. 覚醒下の時間帯は患者に会話が聞こえている。器械音と会話を最小限にし、患者への配慮を最優先にする。

  3. 電極・延長ケーブル・刺激装置はすべて体内に残る医療材料。素手で触らず器械で扱う。

  4. 感染すると全システムを抜去することになる。清潔操作を極端に厳格に行う。

  5. 微小電極記録の間は手術が止まる。その時間に器械台を整える。

  6. 電極と刺激装置の型番・ロット番号は開封時に外回りへ渡す。

外回り看護師のポイント

  1. 覚醒下手術のため、患者への声かけと症状評価の担当を事前に決めておく。室内の静粛を保つ。

  2. パーキンソン病の患者は術前に薬を止めることがあり、症状(動きにくさ・振戦)が強く出る。体位保持の苦痛に配慮する。

  3. 長時間かつ頭部固定で動けない。腰背部の除圧と、こまめな声かけを行う。

  4. 刺激装置の型番・シリアル番号を記録し、患者手帳への記載につなげる。

  5. 術後はMRI撮影に制限がある。装置の情報を確実に申し送る。

  6. 予測される合併症:頭蓋内出血、感染、電極の位置ずれ、痙攣、術後せん妄。

緊急時の対応

  1. 頭蓋内出血を疑う所見(急な意識レベル低下・麻痺・血圧上昇):直ちに報告し、CTと開頭手術の準備に備える。

  2. 覚醒下での痙攣:患者の安全確保を最優先にし、冷却生食と抗痙攣薬を準備する。

  3. 覚醒下から全身麻酔への緊急切り替えでは、頭部がフレームで固定されているため気道確保が難しい。手順を事前に確認しておく。

  4. 急な体動でフレームに負荷がかかった場合は、直ちに術者へ報告する。

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今日もおつかれさま。ひとつ覚えたら、明日はもう少しラクになります。