子宮鏡下手術(粘膜下筋腫切除術)
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子宮の内側にできた粘膜下筋腫やポリープに対して、腟から子宮鏡を入れて電気メスで削り取る手術。お腹を切らずに済む。所要時間は30分〜1時間程度。灌流液の吸収による水中毒(TUR症候群と同様)が最大の合併症。
ここは要注意
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- 灌流液の吸収量の計測を怠ると水中毒に気づけない。数字で管理する。
- 灌流液の種類の取り違えは切除不能や電解質異常につながる。
- 子宮穿孔では腸管損傷を伴うことがある。腹部の張りや灌流の戻りの悪さに注意する。
- 覚醒下では会話がすべて聞こえる。妊孕性に関わる話題に配慮する。
体位・麻酔・皮膚消毒
体位
砕石位。支脚器の高さと腓骨神経の圧迫に注意する。会陰部を台の端に合わせる。
麻酔
全身麻酔または脊椎麻酔。静脈麻酔で行うこともある。
皮膚消毒
外陰部・腟内。腟鏡を入れて頸部を露出させ、頸管を拡張する。
必要物品・器械
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基本セット
- 腟式手術セット
- 腟鏡、子宮頸部把持鉗子、頸管拡張器、子宮消息子
特殊器械
- レゼクトスコープ(子宮鏡)一式とループ電極
- 内視鏡カメラ・光源ケーブル
- 高周波発生装置(モノポーラまたはバイポーラ)
- 灌流ポンプ(吸収量を自動計測できるものが望ましい)
- 腹部エコー(子宮穿孔の予防に併用することがある)
ディスポーザブル製品
- 灌流液(モノポーラでは非電解質液、バイポーラでは生食)
- 検体容器(切除片。病理に提出する)
- 頸管熟化用の器材、癒着防止材
- 子宮内バルーン(術後出血時の圧迫用)
器械出し看護師のポイント
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- 灌流液の種類はエネルギーデバイスで決まる。取り違えは重大事故になるため必ず確認する。
- 灌流の「入った量」と「戻った量」の差(吸収量)が合併症のリスクを決める。計測を確実に行う。
- 子宮壁は薄く、深く削ると穿孔する。術者が慎重になる場面を理解しておく。
- 切除片は病理に出す。回収した組織を取りこぼさず容器へ移す。
- レゼクトスコープは細く繊細。組み立ての順序を覚え、レンズを傷つけない。
- 術後出血に備え、子宮内バルーンをすぐ出せる位置に置く。
外回り看護師のポイント
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- 灌流液の吸収による低ナトリウム血症(水中毒)が最大の合併症。吸収量が一定を超えたら術者に必ず伝える。
- 症状:血圧低下、徐脈、悪心、頭痛、意識混濁。脊椎麻酔で覚醒していれば訴えが早期発見の手がかりになる。
- 灌流液は加温して使用し、体温低下を防ぐ。
- 妊娠を希望する患者が多い。術後の妊娠許可時期や子宮内癒着の説明状況を把握する。
- 術後は出血と腹痛の観察が必要。バルーン留置の有無と抜去時期を申し送る。
- 予測される合併症:子宮穿孔、水中毒、術後出血、子宮内癒着、感染。
緊急時の対応
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- 水中毒を疑ったら:直ちに術者・麻酔科へ報告し、手術の早期終了と利尿薬・高張食塩水の準備をする。
- 子宮穿孔(灌流の戻りが悪い、腹部膨満):直ちに報告し、腹腔鏡での確認と修復の準備をする。
- 術後の大量出血:子宮内バルーンによる圧迫と、子宮収縮薬の追加を準備する。
- 脊椎麻酔中の気分不良の訴えは重要なサイン。必ず麻酔科へ伝える。
確認先・参考資料7
このページの本文は特定の文献を書き写したものではないため、文ごとの一次出典はありません。下記は記述が正しいかを確かめるための公的資料です。実際の手順は必ず自施設の手順書と指導者の指示を優先してください。
- 産婦人科診療ガイドライン(産科編・婦人科外来編)日本産科婦人科学会帝王切開、産科危機的出血、婦人科手術の標準的な考え方
- 手術医療の実践ガイドライン日本手術医学会手術室の運用、清潔操作、手術体位、器械・機器の取り扱い、医療安全
- 指針・ガイドライン(安全な麻酔のためのモニター指針・気道管理ガイドラインなど)日本麻酔科学会麻酔方法、術中モニタリング、気道管理、筋弛緩モニタリング
- 手術看護業務基準ほか学会刊行物日本手術看護学会器械出し・外回りの業務基準、体位固定、器械カウント、申し送り
- 消化器外科SSI予防のための周術期管理ガイドライン日本外科感染症学会皮膚消毒、予防的抗菌薬の投与と追加、手術部位感染(SSI)の予防
- 褥瘡予防・管理ガイドライン日本褥瘡学会術中の体圧分散・除圧、褥瘡と皮膚障害の予防
- Mindsガイドラインライブラリ日本医療機能評価機構各診療科の診療ガイドラインの横断検索(学会公式版の所在確認)
リンクは2026年8月4日時点で実在を確認したものです。