経皮的腎砕石術
PNL
大きな腎結石に対して、背中から腎臓へ直接トンネルを作り、内視鏡で結石を砕いて取り出す手術。所要時間は2〜3時間程度。腹臥位で透視を使いながら穿刺し、出血と感染のリスクが比較的高い。
ここは要注意
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- ガイドワイヤーが抜けるとアクセス喪失。ワイヤーの位置から目を離さない。
- 感染尿の症例では術中〜術後数時間で敗血症になりうる。バイタルの変化に敏感でいる。
- 上部の穿刺では胸膜を損傷し気胸になることがある。術後のSpO2と呼吸状態を観察する。
- 腹臥位での急変は蘇生が困難。緊急体位変換の手順を事前に確認しておく。
体位・麻酔・皮膚消毒
体位
腹臥位(施設により仰臥位)。腹臥位では胸腹部の除圧、顔面・眼球の保護を確実に。透視のスペースも確保する。
麻酔
全身麻酔(気管挿管)。腹臥位のため気道管理に注意する。
皮膚消毒
患側の背部〜側腹部。砕石位での尿管カテーテル留置を先に行う場合は、体位変換前に別途消毒する。
必要物品・器械
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基本セット
- 経皮的腎手術セット
- メス・剪刀・持針器
特殊器械
- 腎瘻造設用の穿刺針、ガイドワイヤー、拡張器(ダイレーター)、アクセスシース
- 腎盂鏡(硬性)、軟性腎盂鏡
- 砕石装置(超音波・空気圧・ホルミウムレーザー)
- 結石回収用の鉗子・バスケット
- Cアーム(透視)と超音波診断装置
ディスポーザブル製品
- 灌流用生食(大量に。加温する)
- 腎瘻カテーテル、尿管ステント
- 結石回収容器(成分分析に提出)
- レーザー保護眼鏡(レーザー使用時、室内全員分)
- 鉛防護具
器械出し看護師のポイント
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- 穿刺〜拡張〜シース留置の流れが定型。針 → ガイドワイヤー → ダイレーター(順にサイズアップ) → シースと先読みして渡す。
- ガイドワイヤーが抜けるとアクセスを失い、最初からやり直しになる。ワイヤーの管理を最優先にする。
- 灌流液を切らさない。視野が濁ると砕石が止まる。
- 砕けた結石片は成分分析に出す。回収したものを確実に容器へ移す。
- 軟性腎盂鏡は繊細で高価。無理な屈曲を避け、専用トレイで管理する。
- 腎瘻カテーテルとステントのサイズを術者と確認してから開封する。
外回り看護師のポイント
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- 腹臥位への体位変換は人数を確保し、気管チューブと点滴ラインを守りながら行う。除圧(顔面、眼球、胸部、腸骨、膝、足趾)を確認する。
- 出血のリスクが比較的高い術式。輸血の準備状況を確認しておく。
- 感染尿を伴う結石では、術中〜術後に敗血症を起こすことがある。術前の尿培養と発熱の有無を確認する。
- 灌流液の吸収による体液過剰・低体温に注意する。加温した灌流液を使用し、使用量を記録する。
- 透視の使用時間が長い。防護具の着用と被曝管理を徹底する。
- 予測される合併症:出血(腎動脈損傷)、敗血症、胸膜損傷(気胸・水胸)、周囲臓器損傷。
緊急時の対応
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- 腎からの大量出血:灌流を止め、腎瘻カテーテルでの圧迫(バルーンタンポナーデ)と輸血、血管塞栓術(IVR)への搬送を手配する。
- 敗血症を疑う急変(発熱・血圧低下・頻脈):直ちに報告し、輸液・昇圧薬・血液培養・抗菌薬を準備する。
- 気胸・水胸を疑う所見(SpO2低下、換気圧上昇):胸腔ドレーンの準備と胸部X線の手配をする。
- 腹臥位での心停止に備え、仰臥位への緊急体位変換の手順と人員を確認しておく。
確認先・参考資料6
このページの本文は特定の文献を書き写したものではないため、文ごとの一次出典はありません。下記は記述が正しいかを確かめるための公的資料です。実際の手順は必ず自施設の手順書と指導者の指示を優先してください。
- 手術医療の実践ガイドライン日本手術医学会手術室の運用、清潔操作、手術体位、器械・機器の取り扱い、医療安全
- 指針・ガイドライン(安全な麻酔のためのモニター指針・気道管理ガイドラインなど)日本麻酔科学会麻酔方法、術中モニタリング、気道管理、筋弛緩モニタリング
- 手術看護業務基準ほか学会刊行物日本手術看護学会器械出し・外回りの業務基準、体位固定、器械カウント、申し送り
- 消化器外科SSI予防のための周術期管理ガイドライン日本外科感染症学会皮膚消毒、予防的抗菌薬の投与と追加、手術部位感染(SSI)の予防
- 褥瘡予防・管理ガイドライン日本褥瘡学会術中の体圧分散・除圧、褥瘡と皮膚障害の予防
- Mindsガイドラインライブラリ日本医療機能評価機構各診療科の診療ガイドラインの横断検索(学会公式版の所在確認)
リンクは2026年8月4日時点で実在を確認したものです。