経尿道的尿管結石砕石術
TUL
尿管や腎臓にできた結石を、尿道から細い内視鏡を入れてレーザーで砕き、取り出す手術。所要時間は1〜2時間程度。レーザーの安全管理と、砕石片の回収、術後ステント留置がポイント。
ここは要注意
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- レーザー保護眼鏡の未着用は失明のリスク。「ちょっとだけだから」は通用しない。
- 軟性尿管鏡の破損は高額かつ手術続行不能。取り扱いを軽く見ない。
- 感染尿の症例では術中〜術後数時間で敗血症になることがある。バイタルの変化に敏感でいる。
- 結石検体の提出忘れは再発予防の機会を奪う。回収したら即座に容器へ。
体位・麻酔・皮膚消毒
体位
砕石位。透視を使うため、Cアームが入るスペースを確保する。下肢の圧迫と股関節の角度に注意する。
麻酔
全身麻酔または脊椎麻酔。
皮膚消毒
外陰部・会陰部・大腿内側。
必要物品・器械
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基本セット
- 経尿道手術セット
特殊器械
- 硬性尿管鏡・軟性尿管鏡(軟性鏡は非常に高価で破損しやすい)
- ホルミウムレーザー装置とレーザーファイバー
- 灌流用ポンプまたは加圧バッグ
- バスケットカテーテル(砕石片の回収用)
- ガイドワイヤー、尿管アクセスシース
- Cアーム(透視)
ディスポーザブル製品
- 灌流用生食(大量に)
- レーザーファイバー(径を術者と確認)
- 尿管ステント(サイズを確認)、膀胱留置カテーテル
- 結石回収用の容器(成分分析に提出する)
- レーザー保護眼鏡(室内全員分)
器械出し看護師のポイント
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- 軟性尿管鏡は極めて繊細で高額。無理な屈曲や器械同士の接触を避け、専用のトレイで管理する。
- レーザーファイバーは折れやすい。強く曲げず、先端をカットする指示があれば専用カッターで正確に行う。
- レーザー使用中は室内全員が保護眼鏡を着用する。着用していない人がいたら声を上げる。
- ガイドワイヤーは細く落下しやすい。抜去したワイヤーは必ず回収してカウントする。
- 砕石片は成分分析に出すため、バスケットで回収した破片を確実に容器へ移す。
- 灌流を切らさない。視野が濁ると砕石が止まる。
- ステントのサイズ(径と長さ)は患者ごとに異なる。開封前に必ず確認する。
外回り看護師のポイント
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- レーザー安全管理が外回りの最重要業務。室外への警告表示、扉の管理、室内全員の保護眼鏡着用を確認する。
- 灌流液の吸収と体温低下に注意。加温した灌流液を使用し、体温をモニタリングする。
- 透視を使用するため防護具の着用と被曝管理を行う。Cアームの搬入動線を確保する。
- 感染尿を伴う結石では、術中の細菌・毒素の血中移行により敗血症を起こすことがある。術前の尿培養結果と発熱の有無を確認する。
- 術後は尿管ステントを留置することが多い。留置の有無、サイズ、抜去予定を病棟へ申し送る。
- 結石の成分分析検体を確実に提出する。再発予防の治療方針に直結する。
- 予測される合併症:尿管損傷・穿孔、尿路感染・敗血症、術後の血尿と疼痛。
緊急時の対応
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- 敗血症を疑う急変(発熱・血圧低下・頻脈):直ちに術者と麻酔科へ報告し、輸液・昇圧薬・血液培養・抗菌薬の準備をする。
- 尿管穿孔が疑われたら、灌流圧を下げる指示に備え、ステント留置と造影の準備をする。
- 大量出血では灌流で視野を確保しつつ、開腹・経皮的処置への移行を想定して応援を呼ぶ。
- レーザーによる火災リスク:術野周辺の可燃物(ドレープ、酸素)に注意し、消火手順を把握しておく。
確認先・参考資料6
このページの本文は特定の文献を書き写したものではないため、文ごとの一次出典はありません。下記は記述が正しいかを確かめるための公的資料です。実際の手順は必ず自施設の手順書と指導者の指示を優先してください。
- 手術医療の実践ガイドライン日本手術医学会手術室の運用、清潔操作、手術体位、器械・機器の取り扱い、医療安全
- 指針・ガイドライン(安全な麻酔のためのモニター指針・気道管理ガイドラインなど)日本麻酔科学会麻酔方法、術中モニタリング、気道管理、筋弛緩モニタリング
- 手術看護業務基準ほか学会刊行物日本手術看護学会器械出し・外回りの業務基準、体位固定、器械カウント、申し送り
- 消化器外科SSI予防のための周術期管理ガイドライン日本外科感染症学会皮膚消毒、予防的抗菌薬の投与と追加、手術部位感染(SSI)の予防
- 褥瘡予防・管理ガイドライン日本褥瘡学会術中の体圧分散・除圧、褥瘡と皮膚障害の予防
- Mindsガイドラインライブラリ日本医療機能評価機構各診療科の診療ガイドラインの横断検索(学会公式版の所在確認)
リンクは2026年8月4日時点で実在を確認したものです。