アキレス腱縫合術
アキレス腱手術
スポーツ中などに断裂したアキレス腱を縫い合わせる手術。所要時間は1時間前後。腹臥位で行い、腱の断端をしっかり合わせて縫合する。術後の固定と免荷(体重をかけない)の管理が重要。
ここは要注意
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- アキレス腱部の皮膚トラブルは治りにくく、再手術になることもある。皮膚の愛護的な取り扱いを徹底する。
- 術後の固定肢位(尖足位)を間違えると腱が伸びてしまう。固定の角度を正確に申し送る。
- 腹臥位での足趾の圧迫を見落としやすい。台の端の位置を確認する。
- スポーツ復帰への焦りから無理をする患者が多い。免荷の指示を明確に伝える。
体位・麻酔・皮膚消毒
体位
腹臥位。足関節が台の端から出るようにし、足首を自由に動かせるようにする。腹臥位の除圧(顔面、胸部、腸骨、膝、足趾)を確認する。
麻酔
全身麻酔、脊椎麻酔、または局所麻酔+神経ブロック。
皮膚消毒
患側の下腿全周〜足部。足趾の間まで丁寧に消毒する。
必要物品・器械
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基本セット
- 整形外科小手術セット
- 有鉤鑷子、剪刀、モスキート、持針器
特殊器械
- 腱縫合用の強い糸(非吸収性の太い糸)と専用の縫合針
- 小さな開創器
- ターニケット(使用する場合)
- 腱把持鉗子
ディスポーザブル製品
- 腱縫合糸(種類と太さを術者と確認)
- 洗浄用生食
- シーネ・ギプス材料(術後は尖足位で固定することが多い)
- 皮下縫合糸・皮膚縫合材料
器械出し看護師のポイント
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- 腱縫合糸は特殊で太く強いもの。種類と太さを術者と確認し、複数本準備しておく。
- 腱の断端を引き寄せる操作では、糸が絡むと手術が止まる。糸を整理して渡す。
- 腱把持鉗子で腱を挟むと組織を傷める。術者の指示に従って器械を選ぶ。
- 皮膚が薄い部位で血流が悪く、創傷治癒が遅い。皮膚を愛護的に扱う器械を選ぶ。
- 術後は尖足位(つま先を伸ばした位置)で固定する。シーネ材料を閉創前に準備する。
- 腹臥位のため術者の立ち位置が通常と異なる。器械台の位置を事前に相談する。
外回り看護師のポイント
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- 腹臥位への体位変換は人数を確保し、気管チューブと点滴ラインを守りながら行う。
- 腹臥位の除圧:顔面、眼球、胸部、乳房、腸骨、膝、足趾(下腿を出すため足趾が台に当たりやすい)。
- アキレス腱部は皮膚が薄く創部感染・皮膚壊死が起きやすい。清潔操作を厳格に行う。
- 術後は尖足位固定で歩行できない。移動方法と免荷の指示を病棟へ正確に申し送る。
- 深部静脈血栓症のリスクがある。健側の運動と予防策を確認する。
- 予測される合併症:創部感染・皮膚壊死、再断裂、腓腹神経損傷、深部静脈血栓症。
緊急時の対応
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- 腹臥位での急変は蘇生が困難。仰臥位への緊急体位変換の手順と人員を事前に確認しておく。
- 腓腹神経損傷が疑われたら術者へ報告し、修復用の細い糸とマイクロ器械を準備する。
- 駆血解除後の出血では圧迫と止血材を準備する。
- 術後の創部トラブル(水疱・発赤・浸出液)は早期発見が鍵。観察ポイントを申し送る。
確認先・参考資料7
このページの本文は特定の文献を書き写したものではないため、文ごとの一次出典はありません。下記は記述が正しいかを確かめるための公的資料です。実際の手順は必ず自施設の手順書と指導者の指示を優先してください。
- 診療ガイドライン日本整形外科学会整形外科疾患の診療ガイドライン(人工関節・脊椎・骨折など)
- 手術医療の実践ガイドライン日本手術医学会手術室の運用、清潔操作、手術体位、器械・機器の取り扱い、医療安全
- 指針・ガイドライン(安全な麻酔のためのモニター指針・気道管理ガイドラインなど)日本麻酔科学会麻酔方法、術中モニタリング、気道管理、筋弛緩モニタリング
- 手術看護業務基準ほか学会刊行物日本手術看護学会器械出し・外回りの業務基準、体位固定、器械カウント、申し送り
- 消化器外科SSI予防のための周術期管理ガイドライン日本外科感染症学会皮膚消毒、予防的抗菌薬の投与と追加、手術部位感染(SSI)の予防
- 褥瘡予防・管理ガイドライン日本褥瘡学会術中の体圧分散・除圧、褥瘡と皮膚障害の予防
- Mindsガイドラインライブラリ日本医療機能評価機構各診療科の診療ガイドラインの横断検索(学会公式版の所在確認)
リンクは2026年8月4日時点で実在を確認したものです。