オペキャンOPECAN

腰椎椎間板ヘルニア摘出術

LOVE法 / MED

腰椎椎間板ヘルニアに対して、後方の小切開から脱出した髄核を摘出し、神経根の圧迫を取り除く手術。顕微鏡下(LOVE法)または内視鏡下(MED)で行う。所要時間は1〜2時間程度。若年〜中年に多く、手術レベル(高さ)の確認が最重要。

ここは要注意

4
  • 手術レベルの取り違えは重大事故。透視確認とタイムアウトを絶対に省略しない。
  • 腹臥位での眼球圧迫失明につながる。目視での確認を怠らない。
  • 硬膜損傷による髄液漏は術後の頭痛・創部膨隆で現れる。観察を申し送る。
  • 摘出髄核の紛失は遺残評価と病理を不可能にする。全量保存する。

体位・麻酔・皮膚消毒

体位

腹臥位(4点支持フレーム)。腹部を圧迫しない位置にフレームを合わせ、眼球・顔面・膝・足趾の除圧を確認する。

麻酔

全身麻酔(気管挿管)。

皮膚消毒

腰背部を中心に広めに消毒する。

必要物品・器械

10

基本セット

  • 脊椎基本セット
  • ケリソンロンジュール各種、キュレット、神経剥離子
  • 髄核鉗子(各角度)

特殊器械

  • 手術用顕微鏡(LOVE法)または内視鏡システムとチューブラーレトラクター(MED)
  • 高速ドリル(必要時)
  • Cアーム(手術レベルの確認用)と滅菌ドレープ
  • バイポーラ

ディスポーザブル製品

  • 止血材(ゼラチンスポンジ)、ボーンワックス
  • 硬膜損傷に備えた細い縫合糸・人工硬膜・フィブリン糊
  • 洗浄用生食、ドレーン

器械出し看護師のポイント

6
  1. 皮切前の透視でレベルを確認する。マーカーや鑷子を透視用に渡し、退避動線を決めておく。
  2. 摘出した髄核はすべて保存して量を術者と共有する。病理提出の指示も確認する。
  3. 神経根の近くで髄核鉗子を使う場面が山場。器械の受け渡しを静かに、確実に。
  4. ケリソンは幅のサイズ違いを順に使う。求められる前に次のサイズを用意する。
  5. 硬膜損傷に備え、細い糸とフィブリン糊をすぐ出せる位置に置く。
  6. MEDでは内視鏡の組み立てとカメラ接続を事前に確認しておく。

外回り看護師のポイント

6
  1. 腹臥位への体位変換は人数を確保し、リーダーの合図で気管チューブを守りながら行う。
  2. 眼球圧迫失明につながる。固定後とドレーピング前に必ず目視確認する。
  3. 手術レベルの取り違え防止のタイムアウトに参加し、画像と照合する。
  4. 若年者が多く、仕事やスポーツ復帰への不安が強い。声かけに配慮する。
  5. 術後の下肢のしびれ・筋力・排尿の観察ポイントを病棟へ申し送る。
  6. ドレーン排液が血性から透明(髄液様)に変わったら報告するよう申し送る。

緊急時の対応

4
  1. 硬膜損傷:修復用の細い縫合糸・人工硬膜・フィブリン糊を速やかに手配する。
  2. 硬膜外静脈叢からの出血:止血材を追加し、視野確保のためバイポーラと吸引を整える。
  3. 神経根損傷が疑われたら直ちに報告し、術後の神経学的評価の体制を整える。
  4. 腹臥位での急変は蘇生が困難。仰臥位への緊急体位変換の手順を事前に確認しておく。
確認先・参考資料7

このページの本文は特定の文献を書き写したものではないため、文ごとの一次出典はありません。下記は記述が正しいかを確かめるための公的資料です。実際の手順は必ず自施設の手順書と指導者の指示を優先してください。

リンクは2026年8月4日時点で実在を確認したものです。

整形外科の他の術式