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整形外科脊椎

頸椎手術

頸椎椎弓形成術

頸椎症性脊髄症や後縦靱帯骨化症に対して、後方から頸椎の椎弓を開いて脊髄の圧迫を取り除く手術。所要時間は2〜4時間程度。脊髄を扱うため、体位変換と神経モニタリングが極めて重要。

ここは要注意!

  • 頸椎の手術では、体位変換と挿管の瞬間が最も脊髄損傷のリスクが高い。手順を守り、独断で動かさない。
  • 腹臥位での眼球圧迫失明につながる。必ず目視で確認する。
  • 術後血腫は気道閉塞を起こす。頸部の腫れと呼吸苦を「痛みのせい」で片付けない。
  • 神経モニタリングの波形低下は即報告。手術の進行を変える重要な情報。

体位・麻酔・皮膚消毒

体位

腹臥位+頭部を固定(3点ピンまたは専用の頭部固定具)。頸部の過屈曲・過伸展は脊髄障害を起こすため、角度を術者と必ず確認する。

麻酔

全身麻酔。挿管時の頸部後屈で脊髄を損傷する危険があるため、ビデオ喉頭鏡やファイバー挿管を行うことがある。神経モニタリングのため筋弛緩薬に制限がある。

皮膚消毒

後頭部〜肩甲骨間。剃毛範囲を術者に確認する。

必要物品・器械

基本セット

  • 脊椎基本セット
  • ケリソンロンジュール各種、キュレット、神経剥離子
  • 自動開創器、持針器

特殊器械

  • 高速ドリル(エアトーム)と各種バー
  • 椎弓形成用のプレート・スクリューまたはスペーサー、縫合糸
  • 手術用顕微鏡または拡大鏡
  • 神経モニタリング装置(運動誘発電位・体性感覚誘発電位)
  • Cアーム(透視、椎間レベルの確認用)

ディスポーザブル製品

  • 止血材(ゼラチンスポンジ、酸化セルロース)、ボーンワックス
  • 人工骨・ハイドロキシアパタイトスペーサー
  • ドレーン(術後血腫予防のため必須)
  • 神経モニタリング用電極、洗浄用生食

器械出し看護師のポイント

  1. 高速ドリルは脊髄のすぐ近くで使う。使用中は生食での冷却を絶やさず、術者から目を離さない。

  2. 椎弓を持ち上げる操作は脊髄への刺激になる。器械の受け渡しを静かに、確実に行う。

  3. 止血材はすぐ必要になる。適切なサイズに切り、湿らせた状態で複数準備しておく。

  4. 硬膜損傷に備え、修復用の細い縫合糸・人工硬膜・フィブリン糊を出せる位置に置く。

  5. スペーサーやプレートはサイズが複数ある。開封前に必ず確認する。

  6. 透視での椎間レベル確認が入る。退避の動線を最初に決めておく。

外回り看護師のポイント

  1. 腹臥位への体位変換が最大の危険場面。頸部を動かさないよう、麻酔科が頭部を保持し、リーダーの合図で全員が同時に動く。

  2. 腹臥位の除圧:眼球(絶対に圧迫しない)、顔面、耳介、乳房、腸骨、膝、足趾、上肢の位置をすべて確認する。

  3. 頸部の角度が不適切だと術後に麻痺が生じうる。術者に角度を確認してもらう。

  4. 神経モニタリングの波形変化は直ちに術者へ伝える。麻酔薬の影響も受けるため麻酔科と共有する。

  5. 術後血腫は気道閉塞と麻痺を起こす。ドレーンの開存と排液量、頸部の腫脹を病棟へ申し送る。

  6. 予測される合併症:C5麻痺(肩が上がらない)、術後血腫、硬膜損傷、軸性疼痛。術直後の上下肢の動きの確認方法を申し送る。

緊急時の対応

  1. 神経モニタリングの波形低下:直ちに術者へ報告し、血圧を上げる指示に備える。手術操作の一時中断につながる。

  2. 術後血腫による気道閉塞・麻痺:緊急で創部を開ける必要がある。抜糸セットと再挿管物品を準備し、応援を呼ぶ。

  3. 硬膜損傷・髄液漏:修復用の細い縫合糸、人工硬膜、フィブリン糊を速やかに手配する。

  4. 腹臥位での心停止に備え、仰臥位への緊急体位変換の手順と人員を事前に確認しておく。

確認先・参考資料

このページの本文は特定の文献を書き写したものではないため、文ごとの一次出典はありません。下記は記述が正しいかを確かめるための公的資料です。実際の手順は必ず自施設の手順書と指導者の指示を優先してください。

リンクは2026年8月4日時点で実在を確認したものです。

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今日もおつかれさま。ひとつ覚えたら、明日はもう少しラクになります。