小児外科の手術看護
小児外科で行われる手術6件について、体位・麻酔・必要器械・器械出しのポイント・外回りのポイント・要注意ポイント・緊急時の対応を、 医師向けの手技解説ではなく看護師の視点だけでまとめています。
鼠径部・体表3術式
- 小児鼠径ヘルニア根治術小児ヘルニア子どもの鼠径ヘルニア(脱腸)に対して、開いたままの腹膜の袋(腹膜鞘状突起)を閉じる手術。腹腔鏡下(LPEC法)または鼠径部切開で行う。所要時間は30分〜1時間程度。小児外科で最も多い手術のひとつ。
- 停留精巣固定術精巣固定術陰嚢内に降りてきていない精巣(停留精巣)を、鼠径部から引き下ろして陰嚢内に固定する手術。1〜2歳頃に行われることが多い。所要時間は1時間前後。将来の妊孕性と悪性化のリスクに関わる手術。
- 臍ヘルニア根治術臍ヘルニア自然に閉じなかった臍ヘルニア(でべそ)に対して、臍のしわに沿った小切開でヘルニア門を閉鎖し、臍の形を整える手術。2歳前後以降に行われ、所要時間は30分〜1時間。整容面が重視される小児の定型手術。
消化管3術式
- 肥厚性幽門狭窄症 幽門筋切開術ラムステッド手術生後2〜3か月の赤ちゃんが噴水状に嘔吐する肥厚性幽門狭窄症に対して、厚くなった胃の出口の筋肉を切開して通りを良くする手術。所要時間は30分〜1時間程度。手術前の脱水と電解質異常の補正が終わっていることが前提の手術。
- 鎖肛根治術鎖肛手術生まれつき肛門がない(鎖肛)赤ちゃんに対して、直腸を正しい位置におろして肛門を作る手術。新生児期に人工肛門を作り、数か月後に根治術を行うことが多い。所要時間は2〜4時間程度。将来の排便機能を左右する繊細な手術。
- 腸重積症手術腸重積腸が腸の中に入り込んでしまう腸重積に対して、高圧浣腸で戻らない場合や腸が壊死している場合に行う手術。乳幼児の緊急手術で、腸を用手的に戻す(整復する)か、壊死していれば切除する。時間との勝負になる。